内部監査職は普通の会計士でも活躍可能【会計士のセカンドキャリア】

こんにちは。

 

新型コロナウイルスですが、いつ終息するのでしょうか。

早ければ繁忙期明けにも監査法人を退職する予定だったのですが、それどころではなくなってきました。

また以下のようなコラムまで出てきました。

新型コロナ不況で「会計士」にリストラの嵐が吹き荒れる理由

 

今回の状況を終息させるためには何よりもワクチン開発が有効なのでしょうが、ワクチンが国民全員に十分行き渡るまでに1年から2年程度の時間が掛かりそうです。

企業業績に与える影響はリーマンショック時以上でしょうから、このような状況が1、2年続けば、企業は相当傷んでしまうかもしれません。

そうなれば監査法人も無傷ではすみません。

最悪の場合は、リーマンショック後のようなリストラが断行されるような事態も想定しておいたほうが良さそうです。

 

そのような状況になったら、一番に声が掛かりそうです(涙)

 

そんな私のプロフィールは以下のとおりです。

 

  • 90年代後半に第二次試験に合格し、大手監査法人に入所
  • 監査業務を中心にIPO支援、その他コンサルティング業務にも従事
  • バックオフィス系部署や地方事務所での勤務、大手監査法人間での転職も経験
  • ほぼ規定年数でシニアマネージャまで昇進

 

転職先を探している中で興味をもって見ているのが、内部監査部門での仕事です。

これまでの経験をダイレクトに活かせることができる仕事なので、普通の会計士である私のセカンドキャリアとして、ちょうど良さそうです。

 

そこで今回は内部監査の仕事について掘り下げてみたいと思います。

 

内部監査の仕事

内部監査室の人員数は企業規模によってさまざまですが、売上高1,000億円未満の会社では数名程度、売上高が1兆円を超えるような企業では十数名の人員で組織的に内部監査を実施していることが多いようです。

 

主な業務は内部監査の実施と内部統制評価制度(J-SOX)対応となります。

内部監査

内部監査の進め方は、企業によってさまざまです。

 

ある東証一部上場のグローバル企業では、内部監査室の中に複数のチームを作り、チームごとに内部監査を実施しています。

一つの対象部門をひと月かけて調査するのですが、具体的には以下のような流れになります。

一週目に対象部門の情報を収集し、事業におけるリスクを評価し、監査計画を立案。

二週目から三週目にかけて、対象部門へ往査し、立案した計画に従って監査手続きを実施。

四週目には、手続き実施結果をまとめ、対象部門責任者への報告。

 

二週目から三週目にかけて実施される往査期間中は、基本的に出張対応となります。

対象部門が国内の場合は、週末には自宅に帰ることができますが、海外の場合は二週間程度の長期出張となるようですので、家族との時間を大切にしたい人などは注意が必要です。

 

またこのようなグローバル企業の内部監査室は、海外のグループ会社も監査対象となりますので、ビジネスレベルの英語力は必須となります。

現地経営者への結果報告書は英語でレポーティングすることになりますので、英語力に自信のない方は、ドメスティックな企業の求人を探した方が良さそうです。

 

待遇面ではスキルや経験により600万円から1,200万円程度となっている案件が多く、公認会計士のセカンドキャリアとしても選びやすい待遇となっているのではないでしょうか。

 

財務諸表監査とは視点は異なりますが、対象部門のリスクを評価し、手続きを実施する中で、問題点を発見し、改善策を提案するという一連の流れは、これまでやってきたことであり、監査で培ってきた知見を存分に活かすことができる職場だと思います。

 

内部監査は視点は異なるが、一連の流れは我々がこれまでやってきたことと同じで、これまでの経験を活かしやすい

 

内部統制報告制度(J-SOX)対応

内部統制評価制度(J-SOX)対応については、経営企画や総務、経理で対応している会社もありますが、内部監査室を設置している企業では、内部監査室が実施することにしている企業が多いようです。

 

RCM(リスクコントロールマトリクス)やフローチャートを用いて、内部統制の整備状況や運用状況をテストするいわゆる経営者評価の実施が業務の中心となります。

 

組織や業務内容にほとんど変化のない企業では、過去に文書化したRCMやフローチャートの見直しは必要ありませんので、公認会計士が実施する意味に乏しいかもしれません。

しかし毎期のようにM&Aや組織変更、新規事業の立ち上げを行っている企業では、RCMやフローチャートの見直しが頻繁に必要になります。

RCMやフローチャートの見直しは、監査人と調整も必要になりますので、このような会社では監査法人での勤務経験のある公認会計士が活躍する機会も多そうです。

 

またIT全般統制(ITGC)やIT業務処理統制(ITAC)の評価も必要になりますので、これらの業務経験がある人は、転職に有利です。

 

ある東証一部上場の医療関連企業では、内部統制や内部監査の責任者候補として経験者の求人を出しており、待遇面ではスキルや経験により900万円から1,200万円としています。

活躍次第では、その先の道も見えてくるように思いますので、公認会計士のセカンドキャリアとしては面白いかもしれません。

 

J-SOX対応ができない会計士はいない。構築や改善まで視野に入れれば退屈することはない。

 

実際の求人

実際に公開されている求人情報も見ていきたいと思います。

士業や管理部門の転職に特化しているMS-Japanで内部監査の求人情報を検索すると、この記事の執筆時点で70件程度の求人情報がヒットします。

 

MS-Japanのサイト上で本日時点の内部監査の求人情報を確認

その中のいくつか目についた求人は以下のとおりです。

 

まずグローバル企業の求人です。

求人ポジション 内部監査部(グローバル監査)
仕事内容 ・監査チームの「主査補」として主査の指導の下、年間10件前後の監査を実施
・監査先の半数以上は海外のため年間4~6回程度の海外出張が発生します。
・事前提出資料や関係部署へのヒアリングを通じた事前調査、現地での往査(通常1~2週間)、
・往査実施後の監査報告書作成、監査講評会への出席等
勤務地 東京都
必要な経験・能力 ●以下のような経験(7年以上)に基づく内部統制・内部監査に関する深い理解。
・監査法人における会計監査・内部統制監査の経験。
・大手企業(商社・銀行・メーカー等)の内部監査部における監査経験。
・監査・検査業務を所管する官公庁での経験。
●英語力(流暢でなくてかまわないので英語で会話コミュニケーションが取れること。)<WANT要件>
・公認会計士(日本)
・公認内部監査人(CIA)
・スペイン語、中国語
想定年収 1000万円 ~ 1400万円

監査先の半数以上が海外ということなので、1~2週間程度の海外出張が年間4~6回程度あるようです。
英語力は高いものまでは求められていないようですが、英語でのコミュニケーションがとれる程度は必要とされています。

待遇面では年収1,000万円から1,400万円ということなので、会計士のセカンドキャリアとしてもかなり良いと思います。

必要とされている経験などを見る限り、マネジャーかマネージャーになる直前のシニアクラス向けの求人でしょうか。

私も30代でマネージャになったくらいの年齢なら、応募してみたかもしれません。

 

 

英語力が心配という人には以下のような求人はどうでしょうか。

求人ポジション 内部監査
仕事内容 ・内部監査(当社、国内外連結子会社の業務監査及び会計監査)
・J-SOX評価(本社、国内外連結子会社)
・内部統制の構築
・内部統制に関する監査対応、業務プロセスのヒアリング、改善提案
・各種海外リスク事象の内部監査
・その他リスクアセスメント、内部統制支援【監査に伴う出張について】
年に4~5回の海外出張(数日~1週間前後)、4~5回の国内出張(数日程度)があります。海外出張先はアメリカ、ヨーロッパ諸国の他、タイ、中国、マレーシア、シンガポール、ブラジルがあり、メンバー内で担当を割り振り、基本的には2~4名で出張を行っています。
勤務地 東京都
必要な経験・能力 下記いずれかのご経験
・事業会社での経理経験
・事業会社での内部監査または内部統制経験
・監査法人やコンサルティングファームでの監査や内部統制、会計アドバイザリー業務経験【英語力】
必須ではないですが、読み書きなどの語学スキルを有する方には海外業務をお任せする機会もあります。(転勤・駐在の可能性は低いです)
想定年収 500万円 ~ 800万円

英語力は必須ではなく、できる人に海外業務を任せるということなので、英語力が心配な人でも安心して応募できそうです。

英語力の条件が外れるためか待遇面では年収500万円 ~ 800万円程度を想定しているようです。

監査法人で働く公認会計士ならシニアクラス向けの求人といったところだと思います。

 

 

IPOを目指すベンチャー企業での求人もあります。

求人ポジション 内部監査
仕事内容 ・内部監査業務(計画、チェックリスト作成、調査、講評、報告書作成、等)
・内部統制の構築~運用(ゼロベースではございません) など
勤務地 東京都
必要な経験・能力 <必須>
・内部監査業務経験5年程度
・一部上場企業もしくはIPO準備会社での内部監査業務のご経験
想定年収 500万円 ~ 700万円

IPO準備中ということで内部統制の構築も仕事内容に含まれています。

これまでの経験に基づきあるべき内部統制を構築するというのは面白そうです。

半面、未成熟な会社ということもあり待遇面は年収500万円から700万円程度が想定されているようです。

内部監査のみならずIPO準備全般に携わることも可能だと思いますので、IPO全体に関わりたいという人は、入社前に待遇面も含めて交渉してみるのもアリだと思います。

 

内部監査の案件は意外と多い。非公開求人も含めると面白そうな案件はもっとある。

 

まとめ

内部監査や内部統制の仕事であれば、仕事内容がイメージしやすいので、「こんなはずじゃなかった」と転職後に後悔するリスクは少なそうです。

また監査法人で監査中心でやってきた普通の会計士でも、これまでの経験を存分に活かすことができる職種でもあり、転職に関わる不安は少なくて済むのではないでしょうか。

 

私は40代ということもあり転職市場での市場価値は下がってしまっていますが、内部監査の仕事なら良い転職先が見つけられるかもしれません。

 

一つの有力な候補として内部監査職の求人情報をWatchしていきたいと思います。

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