シニアでなら定年まで働ける?!【昇進しないという選択肢】

こんにちは。

 

早いもので今年もあっという間に半分が過ぎ、後半戦に突入です。

 

監査法人で働く者にとっては、7月から新しい年度が始まるようなものですが、みなさんはどうお過ごしでしょうか?

 

私は7月になっても相変わらずです。

そんな私のプロフィールは以下のとおりです。

 

  • 90年代後半に第二次試験に合格し、大手監査法人に入所
  • 監査業務を中心にIPO支援、その他コンサルティング業務にも従事
  • バックオフィス系部署や地方事務所での勤務、大手監査法人間での転職も経験
  • ほぼ規定年数でシニアマネージャまで昇進

 

 

さて話は変わりますが、同僚に私より年上のシニアがいます。

 

私よりもずっと難しい大学を出ているので頭は悪くないはずなのですが、もう十数年シニアとして働いています。

一見するといたって普通の会計士なのですが、仕事を頼むとやっぱりイマイチなので、マネージャーになれないのは無理もないように思います。

 

そんな彼なのですが、最近また一緒に仕事をする機会があり、密かに彼のことを観察していたのですが、ふと一つの思いに駆られました。

 

もしかするとこの人はわざと力を抜いて仕事をやっているのではないか。

 

 

シニアマネージャでパートナーになれなければ、今の私のようにいずれ居場所を失って、監査法人を辞めるしか道はなくなります。

でもシニアならそんな心配は無用です。

シニアなら黙っていてもパートナーたちに仕事を割り当てもらえますし、仕事が割り当てられなかったとしても、自分で食いぶちを探さなければならないということはありません。

 

彼は監査法人でゆるく働き続けるために、シニアで居続ける選択をしているのではないか。

 

 

彼の真意は定かではありませんが、マネージャになるよりもシニアで働いている方がいいと考える人は一定数いるように思います。

そこで今回はシニアでステイする選択肢について掘り下げてみたいと思います。

待っているつらい現実

「出世競争なんてまっぴらごめん。ほどほどに働き、ほどほどに給料をもらえればそれでいい。ゆるされるなら定年までシニアとして働きたい」

監査法人で働く会計士の中には、このように考える人もいます。

 

でもこのような人には先でつらい現実が待っています。

後輩たちが上司になる

20代前半で公認会計士試験に合格し監査法人に入所すると、早い人は20代後半にはマネージャになっています。

シニアでステイすることを選択した人たちは、これらの自分よりずっと若い後輩たちが上司になることを覚悟しなければなりません。

 

監査法人は試験に受からないと入所できないこともあり、先輩と後輩の年齢が逆転することは日常茶飯事です。

でもさすがに十歳以上年齢が逆転するいうのは、これまで聞いたことがありません。

 

仕事だからと割り切って、年下の上司でも気にせずやっていけると思う人もいるかもしれません。

 

でも私にはちょっと耐えられそうにありません。

40代の私が20代の後輩から叱られたりするのは、頭では仕事と理解していても、心がついていけないように思います。

後輩から見くだされる

シニアでステイするなら、後輩たちから見くだされることも覚悟しておかなければなりません。

 

長年シニアでステイしていると「仕事のできない奴」というレッテルが張られます。

このレッテルは入所したての新人たちにも簡単に見抜かれてしまうものです。

 

そして自分よりも明らかに能力が劣るであろう新人たちからも、そのような目で見られることを覚悟しておく必要があります。

 

忙しいスタッフたちに「仕事のできない奴」の言うことなど聞いている暇はありません。

例えその指示が適切な指示だったとしても、疎ましく思われるだけです。

 

私がスタッフの頃にも、マネージャに昇進できない万年シニアの先輩がいたのですが、その先輩からの指示は、常に最劣後にしていました。

 

シニアでステイすることを選ぶなら、このようなことにも耐えていかなければなりません。

クライアントからの厳しい評価

万年シニアが疎まれるのは後輩たちだけではありません。

クライアントから厳しい目で見られることがあることも、覚悟しておく必要があります。

 

クライアントは会社に来る会計士たちをよく見ています。

自分たちを担当してくれている主査が、将来を有望視されている優秀な会計士だと、何となく大事にされているように感じて安心するものです。

逆に万年シニアが主査になったリすると、怒りだすクライアントもあります。

 

クライアントにとって、監査対応ほど面倒なものはありません。

優秀な会計士が担当すれば、スムーズに監査が進むことをクライアントはよく知っています。

反対に能力のない者が担当することで、提出する資料が増えたり、決算発表直前での数値の変更などのトラブルに巻き込まれる可能性が高まることも知っています。

 

クライアントによっては、能力のない会計士には来てくれるなというところもありますので、このような扱いは覚悟しておかなければなりません。

 

万年シニアには厳しい現実が待っている。普通の人はこれらの扱いに心が耐えられないはず

 

監査法人にのんびりコースはない

仕事とプライベートの両方を充実させるには、いかに仕事の時間をコントロールするかが重要になってきます。

趣味の時間を楽しみたい、あるいは家族との時間を大切にしたいという気持ちは多くの人が思っていることだと思います。

「仕事だけで人生を終えたくない」、こう考えている人ほど「仕事はほどほどに」しておきたいと思うのではないでしょうか。

 

でも監査法人で働いているとワークライフバランスを実現するのは簡単なことではありません。

監査法人にもワークライフバランスの実現を謳う見せかけの制度はたくさんあるのですが、これらの制度を利用しているようでは、法人内の競争に勝ち残れず、最終的には私のように40代になって居場所を失うことになってしまいます。

これではワークライフバランスどころではありません。

 

一般事業会社なら出世街道からこぼれ落ちた者にも子会社や出向先のポストが用意されており、生活の保障が受けられます。

でも監査法人にはこのようなポストは用意されておらず、パートナーになれなければ、いずれ辞めざるをえない状況に追い込まれてしまいます。

公認会計士という資格が独立開業できる資格であるため、監査法人にこのような扱いを許しているのだと思います。

 

だからこそ「監査法人でほどほどに働くというのんびりコースはない」ということを中で働くものは理解しておく必要があるのだと思います。

監査法人で定年まで働きたいならパートナーになるしか道はありません。

パートナーになりたい人は死に物狂いで働いてパートナーの席を勝ち取るようにしてください。

 

監査法人に「ゆっくりコース」はない。生き残りたければ死に物狂いで働いてパートナーになるしかない

 

まとめ

シニアマネージャでステイしてしまうと監査の仕事は外されてしまい、営業で自分の食いぶちを稼ぐ道しか残されていません。

でもシニアならそんな扱いを受けることなく仕事は与えてもらえるので、その点は安心です。

 

でも同僚やクライアントとの関係においては、つらい現実が待っており、私のハートではとても持ちそうにありません。

これはみなさんも同じことではないでしょうか。

 

パートナーになれるのは同期の中の1割だけです。

その他の9割の人は、いずれ監査法人の中で居場所を失い辞めていくことになります。

 

私や彼のようになりたくなければ、自分を高く売ることができる30代のうちに次の仕事を見つけるようにしてください。

コメント

  1. 30代シニア会計士 より:

    大手監査法人勤務の30代のシニアの会計士です。

    シニアマネージャーという高い職階の方が本音ベースで記事を作成されておりとても参考になります。

    私も個人的にはずっと監査法人で監査を続けていきたいと考えていますが、仰る通り少なくとも大手監査法人ではパートナーにならない限り居場所がなくなっていくことは肌で感じています。最近はこのような真実を語ってくださるマネージャー以上の方も少なくなってきているような気がします(真面目に聞いても模範的であまり意味のない回答が返って来そうであえて聞こうとも思わないです)。

    現実問題として、パートナーになれなくてもずっと監査業務に従事する方法はありますでしょうか?
    個人的には毎年少しずつでも成長し業務の幅を広げていきたいですので、当該記事のように生涯シニアというのは選択肢として考えておりません。
    中小監査法人に転職する、非監査をメインでやる等何でもよいですが、たとえパートナーになれなくてもずっと監査法人で仕事ができそうな方法があればご教示いただけますでしょうか。
    監査法人の自由な雰囲気が好きですし、前職の事業会社の方が仕事がきつい上に薄給でしたので、積極的に事業会社に転職したいという希望はあまりないです(会社によって業務内容や待遇はかなり違うと思いますが)。

    何卒宜しくお願い致します。

    • 書いている人 書いている人 より:

      コメントありがとうございます!

      30代シニア会計士さんは、監査法人でずっと監査を続けることを希望されているようですが、パートナーにならない限り難しいと思います。
      なのでどうしても監査法人で監査を続けたいということでしたら、死ぬ気でパートナーを目指して頑張るしかありません。

      でも死ぬ気でパートナーを目指してみたときに、まだ30代シニア会計士さんは「監査法人で働き続けたい」と思うでしょうか。
      ちょっときつい言い方になってしまうかもしれませんが、30代シニア会計士さんは「前職の事業会社の方が仕事がきつい」と感じていらっしゃるようですが、それは今、監査法人でぬるくしか働いていないからではないでしょうか。

      監査法人でパートナーになれるのは同期の中で10人のうち1人だけです。
      会計士試験にさえ簡単に合格できなかった私には、この競争に勝ち抜くことが、一般事業会社での仕事よりも楽だとは到底思えません。

      30代シニア会計士さんも数年の間、死ぬ気でパートナを目指してみて、自分がどう感じるかを確かめてみるのもいいかもしれません。

      パートナーになれる可能性を少しでも高めたければ、営業を頑張ってみるのもいいと思います。
      最初は30代シニア会計士さんが伺っている監査クライアントへ非監査業務を売り込むことから始めてみてください。
      そして徐々に対象を広げてゆき、コンスタントに年間数千万円の契約がとれるようになることを目指してみてください。
      そのくらい営業ができるようになれば、最悪パートナーになれなくても監査法人で働き続ける道も見えてくると思います。

      でも途中で「やっぱり無理かも」と思うようなら少しでも若いうちに軌道修正するようにしてくださいね。
      私のようにズルズルと監査法人に居残ってしまうと、取り返しのつかないことになってしまうので。

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