こんにちは。
「書いている人」@CPABlogです(プロフィールはこちら)。
監査法人でパートナーになれるのは、同期が10人いたとするとその中でたった一人だけです。
ではどうすればその競争に勝ち残り、パートナーになることができるのでしょうか。
このブログを読んでくれている方の中には、監査法人でパートナーになることを目指してがんばっている方もいらっしゃると思います。
今回はそんな方たちに参考にしてもらえるようなことを書きたいと思います。
皆に好かれるようになれ
あなたが本気でパートナーを目指すなら、あなたは周りの人すべてから好かれるような人になることを目指さなくてはなりません。
上司や先輩から好かれる部下になることはもちろんのこと、後輩や事務アシスタントたちからも好かれる上司になることが必要です。
また好かれなければならないのは同僚たちだけではありません。
クライアントの人たちからも好かれるようになることが必要です。
上司や先輩たち
上司や先輩たちに好かれるためには、彼らが望むことで期待以上の成果を出せばいいのです。
明日までに仕上げてほしいと頼まれた仕事を今日仕上げてあげると、きっと喜んでくれるでしょう。
そして上司や先輩たちから好かれていれば、いつかは仕事で大きなチャンスをあなたに与えてくれるはずです。
反対に上司に好かれていない部下たちは、チャンスすら与えてもらえませんので、このような部下たちはパートナーになることはありません。
後輩や事務アシスタントたち
後輩や事務アシスタントたちに対しては、いつも感謝するようにしましょう。
後輩や事務アシスタントたちがあなたのために働いてくれるのは、当たり前のことではありません。
他にやるべきことがあるにもかかわらず、それを脇によけておいて、あなたのために時間を使ってくれているのです。
だから後輩や事務アシスタントたちに対しては、いつも感謝の気持ちをもって接するようにしてください。
そうすれば後輩や事務アシスタントたちは、あなたのことを優先してくれるようになるはずです。
後輩や事務アシスタントたちはあなたの昇進を決める立場にはありません。
でも彼ら彼女らがあなたの指示に従って最高のパフォーマンスを生み出せば、あなたの管理能力が評価されることを忘れてはいけません。
クライアントの人たち
クライアントの人たちに好かれるためには、常に彼らの役に立つことを考えなければなりません。
クライアントの人たちが困っているのを目の当たりにしたら、彼らの立場に立って解決法を考えてあげてください。
損得勘定なしに彼らのために一生懸命にやって、彼らの悩みが解決されれば、彼らはきっとあなたに感謝して、あなたのことを好きになるでしょう。
そしてそのような関係が築けていれば、次に何か困ったときは、優先的にあなたに相談を持ち掛けてくれるようになるかもしれません。
その結果、報酬を伴った仕事に繋がることもあるでしょう。
ビジネスを創造する力を鍛えろ
ファームや部門によって差があると思いますが、私が所属する部門のパートナーたちは年間一億円以上の新規業務受注を求められています。
監査業務のような継続業務ならスポット業務の10倍の評価だと言われていますので、監査業務なら年に一件取ってくればノルマを満たすことになります。
でも皆さんもご承知のとおり、新規の監査業務を受注するのは至難の業ですので、基本的にはスポット業務の受注を積み上げて、ノルマの達成を目指すことになります。
この時、自分が提案できるサービスのメニューは多ければ多いほど、クライアントのニーズにマッチし、受注の可能性が高まります。
従って既存のサービスなら、さまざまなサービスを提案できればできるほど有利になります。
でも既存サービスがクライアントのニーズに常にマッチするとは限りませんので、既存サービスを数多く知っているだけでは十分ではありません。
クライアントのニーズに応じて、新しいサービスを創造することが必要なケースもあるのです。
クライアントの悩み事は時代に合わせて変化していくものです。
これに合わせて我々もサービスを創造していかなければなりません。
先日、日本でも2050年にカーボンニュートラルを目指すことが宣言されました。
この宣言により多くのマネーがグリーン分野に集まることになるのですが、カーボンニュートラルを目指すということは、二酸化炭素の排出量を管理するということが大前提になります。
現時点ではどのようなサービスがあり得るのか全く分かりませんが、我々にとっても大きなビジネスチャンスがありそうです。
「時代の変化をしっかり捉えて、新しいビジネスを創造する」
パートナーになるためにはこの力を養っておかなければなりません。
高品位な監査が提供できるようになれ
営業で目覚ましい成果を出せるなら監査が不得意でもパートナーになれる可能性は十分にありますが、普通は営業だけではパートナーにはなれません。
監査業務をこなしつつ、営業でそれなりの成果を出すことを目指すのが一般的です。
このようなバランス型のパートナーを目指すなら、高品位な監査を提供できる監査スキルは必須です。
私が会計士になったばかりの頃は、連結が制度化される前に会計士になったシニアパートナーたちは連結を理解していませんでした。
でも会計不正が問題になるたび、このようなパートナーは淘汰されてゆき、今の監査法人には監査ができないパートナーはいなくなりました。
パートナーを目指すなら、誰よりも質の高い監査ができるようにならなければなりません。
もし監査に苦手意識があるようなら、パートナーになるのは諦めたほうがいいのかもしれません。
まとめ
大手監査法人でパートナーになれるのは、同期10人の中でたった一人だけです。
残りの普通の会計士は監査法人ではパートナーになることはできず、下手に居残ってしまうと、いずれ居場所を失うことになってしまいます。
それでもパートナーを目指してみたいと思うなら、悔いが残らないように全力でパートナーを目指してほしいと思います。
そしてこれからの監査業界を引っ張っていく人材になってほしいと思います。
でもそんなリスクを取りたくないと考える人も中にはいらっしゃると思います。
そういう人は自分を高く売ることができるうちに、自身のセカンドキャリアについて真剣に考えてほしいと思います。
40代になるとあなたを受け入れてくれる転職先は本当に激減しますので。
コメント