こんにちは。
「書いている人」@CPABlogです(プロフィールはこちら)。
私が会計士を目指すことを決めたのは高校3年のときでした。
普通に働くよりたくさん稼げるということが会計士を目指した最大の理由だったのですが、以来定年までこの仕事を続けられるようにとここまで頑張ってきたつもりです。
それなのに今になって監査法人で居場所を失い、退職せざるをえない状況に追い込まれてしまっています。
なぜこのような状況に追い込まれることになってしまったのでしょうか。
これは私が仕事を食っていくための手段としてしか考えてこなかったことにも一因があるように思います。
同じように仕事を食っていくための手段としか考えていない人はたくさんいると思います。
このような人は私と同じ轍を踏まないようにしてほしいと思います。
夢を語る同期たち
私は食っていくための手段として会計士という職業を選んだのですが、同期の中にやりたいことがあって会計士になった人たちがいました。
彼らは
- 独立開業したい
- ニューヨーク事務所で働きたい
- IPOを数多く手がけたい
などの夢を語っていました。
そんな同期たちは夢を実現するために具体的な行動をとっていました。
独立開業したいと願っていた同期は三次試験が終わった直後に監査法人を退職し、必要なスキルを求めて会計事務所へ転職していきました。
ニューヨーク事務所で働きたいと願っていた同期は英語力を向上させるため平日夜や休日に英語の勉強に取り組み、数年後にはTOEICのスコアが900を超えるくらいになっていました。
IPOを数多く手がけたいと願っていた同期はIPOコンサルを専門に行うコンサル会社で経験を積んだ後、自らコンサル会社を立ち上げました。
でも仕事は食うための手段としか考えていなかった私には実現したい夢などなく、上司に言われるまま監査を続けるしかありませんでした。
同期たちが夢を実現させるため努力を積み重ねていく中、何にも興味を持てない私は漫然と監査を続けていました。
そして行き着いた先が今の場所です。
人はやりたいことがあれば、それを実現させるため努力をするものです。
でもやりたいことがなければ日常に流されてしまい、成長することは難しくなってしまいます。
会計士の価値はスキルで決まる
公認会計士の資格そのものには大した価値はありません。
試験に合格した人は、公認会計士としてキャリアをスタートさせることを認められたに過ぎないからです。
公認会計士の価値は、試験合格後にどのようなスキルを身に付けたかで決まります。
監査スキルは会計士が皆持っているスキルであり、差別化なんてできません。
パートナーを目指すなら監査スキルは必要条件になりますので、極めることを目指すのもいいでしょう。
でもパートナーになれるのは同期十人の中で最も優秀な一人だけです。
残りの九人はパートナーにはなれません。
このことを考えると監査はほどほどにしておき、その他のスキルの獲得を目指すべきです。
独立開業を目指すなら営業のノウハウや税務スキル、コンサルのスキルが必須になります。
これらのスキルは監査法人にいても獲得できないことはありません。
でも独立開業した後は中小企業や個人が顧客になることを考えると監査法人で経験を積むよりも、中小企業や個人を顧客にしている会計事務所で経験を積んだ方がより実践的なスキルを身に付けることが可能です。
もし20年前に戻れるなら、私は独立開業を目指すと思います。
修了考査が終わったらすぐに、事業再生やM&Aなどに少数精鋭で取り組んでいるような会計事務所へ転職し、営業ノウハウやレポーティングスキルを身に付けることを考えます。
仕事は大変だろうし、覚えることもたくさんありそうだけど、数年間頑張ってスキルを身に付けたのち、遅くとも35歳くらいまでに独立開業することを目指します。
まとめ
食っていくための手段として会計士の資格を選んだ人は日常に流されがちです。
日常に流されて漫然と監査法人に残ってしまうと、今の私のように40代になって困ることになるでしょう。
40代で新しいことを始めるのはとても大変です。
若い人が教えを請えば誰もが喜んで教えてくれるでしょうし、失敗しても許してもらえます。
でも40代ではそうはいきません。
せっかくとった資格を定年まで生かして働きたいなら、監査法人に居残ってはダメです。
監査法人に入所して5年もすれば、すでに監査はマスターしているはずです。
すぐに次のスキル獲得を考えてアクションをとるべきだと思います。
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