こんにちは。
「書いている人」@CPABlogです(プロフィールはこちら)。
皆さんもパートナーとの面談は実施されていると思います。
面談では「今年はよく頑張ったね。でも来年はさらに頑張ってね」って言われていませんか。
私は毎年のように言われています。
働く上で「成長」していくことは大切なことなのですが、「成長」し続けることを求められるのはゴールのないマラソンを走らされているのと同じようなものです。
なぜパートナーたちは「成長」し続けることを求めるのでしょうか。
今日はこの点について掘り下げてみたいと思います。
給与に見合った貢献
監査法人で務めるスタッフなら額面で600万円、シニアなら800万円、マネージャなら1,000万円、シニアマネージャなら1,200万円と職位によって給与は変わります。
なぜ職位が上がると給与が上がるのかというと、それは収益獲得への貢献が上がるからに他なりません。
スタッフは簡単な科目の調書しか作れませんが、シニアはリスクの高い科目の調書も作ることができるので、スタッフより高い給与を得られます。
マネージャはシニアより上手に現場を回せるから高い給与が得られるのだし、シニアマネージャはマネージャ以上に新しい契約を獲得して来れるから、高い給与が得られるのです。
このように職位が上がれば収益獲得への貢献が上がるから、給与も上がるのです。
でもそうであるなら給与に見合った貢献があれば十分なように思います。
でも現実は「成長」という耳障りの良い言葉の下、更なる貢献が求められるのはなぜなのでしょうか。
なぜ給与に見合った貢献ではダメなのでしょうか。
これには監査法人のマネジメントたちの思惑が関係しています。
マネジメントたちの思惑
監査法人のマネジメントたちの仕事は、所属する社員や職員たちを効率よく働かせて収益を上げることです。
マネジメントたちも若いころには自分たちが手を動かしていたはずですが、現場から離れている期間が長すぎて、もはや自分たちでは何もできません。
そこで所属する社員や職員を使って、収益を上げる仕組みをあの手この手と考えます。
そもそも監査法人では、所属する社員や職員がさまざまなサービスを提供することによって収益を得ています。
この収益を増やすためには、社員や職員の能力を伸ばすことが不可欠です。
社員や職員の能力を伸ばすことによって、法人の「稼ぐ力」も伸びるからです。
そして過去のマネジメントたちより「稼ぐ仕組み」を作り上げた者が、優秀な経営者ということになるのでしょう。
「優秀な経営者として名を残したい」、このような思いがマネジメントたちにあるからこそ、我々は常に「成長」を求められているのです。
ゴールのないマラソン
20代、30代のうちは伸びしろも大きく、仕事を続けていれば自然と「成長」していくものです。
でも40代になって「成長」を続けていくのは簡単なことではありません。
何しろこれまで成長を続けてきた結果が今なのですから、伸びしろはそう多くは残されていません。
それでも懸命になって「成長」を目指すのですが、実現するためには昔以上に多くの時間を必要とします。
夜間や休日でも常に頭の中の半分は仕事のことを考えているような状態が続きます。
そうやってこれまでやってきたのですが、いつまでこの無理ゲーに付き合わなくてならないのでしょうか。
「成長」し続けることを求められることは、ゴールのないマラソンを走ることに似ています。
「そろそろあの角を曲がればゴールが見えてくるはずだから」と疲れた体に鞭打って走るのですが、いくつ角を曲がってもゴールなんて見えてきません。
当たり前です。
ゴールなんてそもそも用意されていないのですから。
まとめ
仕事で大成したいと思っている人は多くの犠牲は払うことになるかもしれませんが、監査法人で頑張り続けて、結果を追い求めればいいと思います。
でも仕事以外の家族や自分の時間も大切にしたいと思うなら、こんな無理ゲーを続けなければいけないところに長くいるべきではありません。
市場価値の高いうちに、自分らしく働ける次の職場を見つけるべきです。
30代のうちなら、セカンドキャリアはいくらでも見つかります。
一般事業会社での公認会計士に対するニーズの多くはバックオフィスでしょうから、監査法人のように無理ゲーを強制されることもありません。
また自分のペースで働くために独立開業を目指すのもアリだと思います。
自分らしい人生を歩むためにも、決して間違った道を選ばないようにしてください。
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