こんにちは。
「書いている人」@CPABlogです(プロフィールはこちら)。
新型コロナウイルスの影響で事実上ストップしている転職活動なのですが、情報収集だけは怠らないようにしています。
今回は情報収集している中で私が面白そうだと思った求人情報をいくつか紹介したいと思います。
実際に転職活動されている方以外は、世の中の会計士向けの求人にはどのようなものがあるのかご存じないと思いますので、参考にしていただければと思います。
最高財務責任者(CFO)
IPO準備中の化粧品会社
募集ポジションはCFOです。
求人情報詳細はこちら(※MS-Japanのプロモーションを含む)
取締役管理部門責任者として、IPO準備に必要な管理部門全般のチームアップ及び統括・マネジメントが主な仕事になります。
また初期段階では、プレイングマネジャーとしての実務も求められるということなので、実際に手を動かすことも求められています。
具体的な業務内容は、以下のとおりとされています。
- 経理業務(決算等)のマネジメント
- 資金繰りや資金管理、金融機関対応
- 本体及び子会社の予算管理、予実分析、事業計画や予算の策定
- 内製化及び決算サイクルの早期化
- 正確な在庫残高・売掛金把握に向けた各種ワークフロー設計
- 付随するシステムの導入
- 会議体(取締役・株主総会)の適切な運営
- 人事や社内規定に関する整備や管理
- IPO準備に向けた監査法人・証券会社対応
- IPO準備に向けた管理体制整備や構築
経理業務や資金管理、予算管理などは会計士なら問題なく対応できると思います。
決算早期化や業務フローの見直し、システム導入などもコンサル業務の定番のテーマなので、多くの会計士が対応できるのではないでしょうか。
IPO準備に向けた監査法人対応や証券会社対応、管理体制整備等についても、IPO支援業務を経験したことのある会計士なら、やるべきことがイメージできると思います。
一方で人事や社内規程の整備、金融機関対応などについては、経験のない人も多いと思いますが、心配することはありません。
規程は一般的なひな形がありますし、人事も少し勉強すれば進めべき方向性は理解できると思います。
また金融機関対応については、会社が拡大して資金需要が高まる中、スムーズに融資を受けられるよう交渉していくことが求められるのですが、会計士らしく実績や計画など数字を使って透明性高く会社の状況を示していけば、自然と道は開けると思います。
気になる待遇ですが、想定年収が1,000万円から1,500万円となっており、監査法人からの転職でも年収を下げずに済みそうです。
IPO準備中ということもあり、転職後はそれなりに忙しくなることが予想されます。
またCFOとしての転職なので、管理部門全体を統括していかなければならず、足りない知識等は転職後に身に付けていく姿勢が求められます。
程々に働きたいという人には不向きだと思いますが、自分の手で管理体制を構築し、会社を上場させたいという人にはおすすめの求人だと思います。
また交渉次第ではストックオプションを付与してもらうことも可能だと思いますので、この会社の面接を受けるなら、ぜひとも交渉したいところです。
IPO準備中の自動車関連ITベンチャー企業
こちらの求人も募集ポジションはCFOです。
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経理財務部門の最高責任者として、財務を中心にIPO準備業務までの取りまとめや管理業務が主な仕事になります。
IPO準備中の会社の場合、プレーイングマネジャーになることが求められることが多いのですが、この会社では、すでに経理実務のプレーヤーが在籍しているとのことなので、財務回りとIPO準備体制構築、社内外の調整役としての役割が期待されているようです。
求められる人物像としては、決められたことをさばける作業者的な方ではなく、自ら企画し改革する力のある方ということなので、ルーチンワークを望んでいるような人には不向きだと思います。
一方でプレーイングマネジャーになることは求められていませんので、これまで獲得した経験や知見をもとにブレーンとしてアイデア力を試してみたいと思っているような人にはおすすめの案件だと思います。
気になる待遇ですが、800万円から1,500万円とかなり幅を設けているようです。
監査法人で働くマネージャクラスの人なら応募条件は十分満たしていると思われますが、シニアクラスの人でも主査としての管理業務の経験をうまくアピールすれば、採用してもらえる可能性は十分にあるように思います。
なおこちらの会社もIPO準備中ということなので、交渉次第ではストックオプションの付与も夢ではないと思いますので、面接を受けるなら交渉していきたいところです。
監査役
監査役の求人はそれほど多く出てくることはないのですが、今月はたくさんありました。
横浜市の上場企業
募集ポジションは常勤監査役です。
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常勤監査役は定年退職した経理部長が登用されたりするケースが多く、外部へ出る求人はそれほど多くはありません。
それでもIPO準備中の会社などでの求人はあるのですが、この求人はすでに上場している会社の求人です。
気になる待遇ですが、400万円から600万円とCFO案件などに比べると待遇はよくありません。
しかしながら出勤日数は週4日程度で出社時間などは応相談ということです。
もし職務はすべて果たすことを前提に週3日程度の出勤で許してもらえるなら、残りの日に自宅で自分の時間を過ごすのもいいですし、フリーランスの仕事をするのも面白そうです。
人によっては、多様な働き方が実現できるかもしれないという点で、待遇が低いことを補って余りあるかもしれません。
IPO準備中のIT企業
こちらの求人も募集ポジションは常勤監査役です。
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こちらは週5日勤務が原則とされています。
IPO準備中ということもあり、コンプライアンス体制の構築や監査体制の構築、リスク管理など実務面での活躍も期待されているようです。
この会社の面接を受けるなら、入社後の役割については、しっかり確認しておいた方が良さそうです。
気になる待遇ですが、600万円から800万円となっています。
週5日勤務が原則ということで、週4日勤務の先ほどの求人よりも少し待遇はいいのですが、監査役としての会社法上の責任も負担しなければならないことを考えると、この待遇では少々物足りないかもしれません。
とはいえこれまでの経験や知見を活かして程々で働きたいという人には、IPO準備中の会社の常勤監査役という働き方も面白いように思います。
まとめ
世の中にはさまざまな求人があるものです。
でもCFOや監査役は、それなりのスキルや経験が求められる仕事であり、条件を満たしている人はそう多くはありません。
でも監査法人で働く会計士であれば、これらの求人の応募条件は十分に満たしていることが多いように思います。
監査法人で不安を抱えている人は、実際の求人情報を集めてみてください。
その中のいくつかは、きっとあなたの興味を引くと思います。
監査法人ではパートナーにならない限り、いずれ居場所を失うことになってしまいます。
なので皆さんは少しでも有利なうちに次の仕事を探し始めるようにしてください。
甘く見ていると私と同じように40代になってから苦しむことになりますよ。
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